愚行。

1/7、特に変哲のない一日が始まる。起床と同時に口内や顔にべったりとへばりつく、粘っこい感触が襲いかかる。いつも通りの不愉快な目覚めに苛立ちを覚えながら洗面台へ向かう。だが急にトイレに行きたくなったのでそれを優先。結局めんどくさくてやらなかった。こうして、この厭な感覚を日常的にしていく。盗みや嘘をつくのと何が違うのだろうか

本日、いや、トゥデイは肩の感触が少し重いくらいだった。起きたのにも関わらず寝て身体を元に戻していく。14時、友人から連絡があった。「○○さん(バイト先の先輩)が働く居酒屋行くんだけどお前来る?」と。勿論この身は今現在床に伏せる身、誰かにこの体調不良を押し付けるなど言語道断だ。俺は瞬時に返信した。「行く」と

とりあえず家事を済ませ17時、勉強しに行く。病は気からと言ったものだろうか。肩が重い感触はあれど勉強は出来た。19:30には家に戻り居酒屋へ行く準備をする。最近買ったYeezy gap engineered by BALENCIAGAのDove hoodie、No faith studioのパンツ、セール品を買うために1,5cmサイズを上げたら泣きを見たNew rockを履いていく。完璧なオピガキコーデだ。さて、時間だ。出陣しよう

駅で友人と合流し店へ向かう。彼曰く料理が美味しいらしい。到着すると、そこは見たことの無い場所だった。例えるなら正月の親戚が沢山集まったアレのミニ版だろうか。常連がワイワイ騒いでる典型的な個人店の居酒屋だった。先輩と目が会い挨拶して席に座る。とりあえず好物のレバーを注文する。基本的に2本セットで来るのかと思ったがたったの1本しか来なかった。残念極まりないが、かつて生物だった肉片を喰らう。俺がレバーが焼き鳥の中で一番好きな理由は、生き物を食べている感触がするからだ。べったりと口内にこびりつくあの感覚が、自分が命を思うがままに蹂躙する罪深い人間であることを実感できる。他に頼んだ注文は正直大したことは無かった。俺の友人は育ちがいいくせに大して味覚が育ってないらしい。

注文していたジンジャーハイボールが届く。正直酒は苦手だ。以前付き合いで飲んだ時たったの2杯でダウンしてしまった。下戸もいいとこだろう。お前未成年だろ!と言いたい諸君の意見も最もだが、18歳で入学する大学生でそんなものをきっちり守っている人間は居ない。お前らもすぐにこうなる。乾杯を済ませ他愛のない会話を交わす。俺は1/8飲んだだけで酔っ払ってしまった。弱いなんてレベルじゃない。そんな中どういう経緯だったか忘れてしまったが、常連たちがテキーラを飲むとか言い出して、先輩が友人に飲めよ。と言っていた。俺は勿論「お前飲まなきゃ男じゃねえなぁ!?」と言い対岸の火事に野次を飛ばす。そして卓上に置かれるテキーラ2杯。これ俺も飲むんすか?

俺は漢だ。こういう場で何をすべきかは理解している。勿論グイッと一気に飲み干した。瞬間、喉が焼ける。俺は平衡感覚を失い倒れてしまった。皆が心配の声をかける。俺は初めて飲んだから、と言い問題ないことをアピールするが年齢が19なことがバレてしまい、水をありったけ飲まされる。経緯を忘れてしまったが、なぜか常連たちと話す。俺のことはあまり話してないが、俺の入学無くなった件が従業員に周知の事実となっていて、「こいつが!?」と声が聞こえる。しばくぞ。俺は特に話すことは無いが友人は別だ。こいつは性に飢えたモンスター、元カノのうんこ食ったこと一本で生きている男だ。皆こいつの話に興味津々、俺もうんこ食おうかな、と思ってしまう程に興味を持たれるらしい。ついでに常連のおばさんから帰り際、「こんなことしないで勉強しな!」と言われた。そりゃそうだ。俺も何やってんだか

頭が割れそうな痛みを覚え、何も注文せずグダグダだべる時間を終え22時。吐き気を覚えたため帰路に着くことにした。居酒屋で吐くとバカみたいな金を請求される。面倒を起こす前に退散するのが賢い選択というものだ。

家に着く。やることは服を脱いで布団にダイブだけだ。ここでは書ききれない程今日は色んな話があった。全て低俗なことに変わらないが。お前らもこの楽しさを経験するだろう。俺は、もう二度と酒飲まない。と誓う。俺は酒飲む度にこう言ってる。バカなんだろう。俺もあいつもお前も皆バカだ。俺はこれを書ききったら寝る。頭いてぇんだ